「てぬぐい」を愛する人たちのリアルな声。てぬぐいとの出会いから使い方まで、その魅力をお届けします。
今回お話を伺ったのは、スプーンの木工作家 miyazono spoon 宮薗なつみさん。「こんなスプーンがあったらいいな」という声を形にする作品は、暮らしにフィットする自分だけの一本として、多くの人に愛されています。普段の暮らしやものづくりの時にも、てぬぐいを愛用している宮薗さんに、“てぬぐい愛”を語っていただきました。
スプーンの木工作家:宮薗なつみさん
―てぬぐいとの出会いを教えてください。
大学生の時に友人からプレゼントしてもらったのがきっかけです。注染の染色体験で使われていた柄をもらったのですが、とても使いやすく、それから自分でも買うようになりました。それまでは生活の中で、てぬぐいを使うという発想はなく、手を拭くのはハンカチ、台所回りはふきんとそれぞれ役割が決まっていました。
愛用のてぬぐいコレクション。生地のくたっとした感じから使用感が分かる
―かまわぬとはどこで出会いましたか?
気づいたら手元にありました。てぬぐいに興味を持ち始めたころ、見かけるとお気に入りの1枚を選んで手に取っていたように思います。そこから自然と、私の中で“てぬぐい=かまわぬ”というイメージができていきました。旅行に出る前に、以前あった東京駅周辺の直営店で購入したり、贈り物やお土産として選んでいました。
―てぬぐいをどのように使っていますか?
基本的にはハンカチ代わりとして使っています。自分のバッグには必ず1枚入れていて、それ以外では食器拭きや畑仕事のときに首や頭に巻くこともあります。アトリエでスプーンを作るときには、微細な木くずが飛ぶため夏場でも冷房が使えず、熱中症対策として保冷剤を入れて首や頭に巻くこともあります。作品の展示会の際には、長さの違うスプーンを小分けにして、てぬぐいで包んで持ち歩くことが多く、長さを調整できる点がとても便利ですね。
てぬぐいと帽子のコンビで畑作業の時の日除けや虫よけに
頭にや首に巻いて作業に臨む宮薗さん
― 宮薗さんにとって、てぬぐいが持つ魅力とは?
最初に使い始めてから20年近く経っても、いまだに“現役”で使える丈夫さを感じます。色の経年変化も楽しめて、「いつまで使っていいんだろう」と思うほど長く使える点が、てぬぐいの魅力だと思います。何かにひっかけたりしない限り破れることもなく、道具としての耐久性も優れていて、ものづくりの立場から見ても、老若男女問わず長く使える点で、てぬぐいの丈夫さはぜひ見習いたいなと思います。
――てぬぐいにまつわる想い出やエピソードを教えてください。
「裏桜」のてぬぐいを20年近く使っています。大学の卒業式のときには巾着代わりに友人とお揃いで購入して出席し、その後も普段使いで愛用しています。てぬぐいの柄を見ると、あの時に買ったな、あの人にもらったな、と1枚1枚の思い出がよみがえるので、まるで“写真”のようだなと感じます。
かまわぬではオリジナルてぬぐいも作っていて、スプーンを作り始めて独立したときに手がけたのが最初のデザインです。その後も節目や展示のときにはテーマカラーを決めて染め、10周年のときには10本の赤い色のスプーンを入れるデザインで染めたこともあります。

愛用の「裏桜」のてぬぐい。*現在は廃番
これまで販売したmiyazono spoonのオリジナルてぬぐい
嬉しそうにてぬぐいを紹介する宮薗さん
―宮薗さんにとって、てぬぐいはどのような存在ですか?
毎日使わない日がないほど、なくてはならない「生活の一部」のような存在です。
Profile
miyazono spoon 宮薗なつみ スプーン作家
大学で情報文化課程・生活デザインを学んだ後、ものづくりへの想いがふくらみ、2010年に木工制作を再開。翌年、「miyazono spoon」を立ち上げる。
アイコニックなツートーンのスプーンをはじめ、使う人の手にすっと馴染むかたちや口当たり、素材感が特徴。1本1本丁寧に削り出されたスプーンは、自然な温かみを感じさせる。作品は主に展示会や個展などで販売。
公式WEB
個展や出店などの最新情報はこちら☞ @miyazonospoon
Photo: Hiromi Kurokawa

